植物の元気がない原因


大切に育てているはずの植物にある日突然元気がなくなってしまった。

そんなときはありませんか?


葉がしおれている、葉が黄色や黒く変色している、白いツブツブが付いている、どんどん枯れてきた、など。


今回は、屋内で管理する観葉植物の元気がなくなる原因をいくつかご紹介いたします。



【1】害虫による被害


観葉植物につきやすい主な虫


・アブラムシ類

緑色や黒褐色など全国に分布する小型の虫でコロニー(生物集団)を形成する。茎や葉に吸汁することで生育遅延や葉の変色、萎縮などのほか、ウイルスの伝搬や排せつ物により病気の原因にもなる。


・カイガラムシ類

世界で7000種以上存在する。樹皮のすき間などに集まり、雄は白い繭の中で越冬する。吸汁加害が多く、早期落葉や排せつ物により病気の原因にもなる。


・ハダニ類

主に葉裏に寄生し、吸汁加害をする。発生が多いと広範囲に褐変して生育に影響したり落葉の原因にもなる。


・コナジラミ類

葉裏に幼虫が寄生し吸汁加害する。葉の褐色や生育遅延を起こし、排せつ物により病気の原因にもなる。


・コバエ


など。


このような虫たちが発生する起因は主に

・屋外からの侵入。又は屋内・屋外の出し入れ時に付着。

・日当たりや通気が悪い場所で管理している。

・高湿度の環境で管理している。又は乾燥させすぎた環境。

・有機肥料を餌として増殖。

・販売店で購入時にすでに土の中に虫の卵が混入していた。

など。


虫の種類によって好む環境や餌となるものが異なります。

また、日光浴に屋内外に出し入れしていることでダンゴムシやムカデ、ナメクジなどがついてしまったり、人間の衣服についていた虫が帰宅時に一緒に部屋に入ることで発生起因となる場合もあります。

観葉植物の種類によって管理の仕方が異なりますので、植物ごとに管理方法をよく調べて日々観察をしましょう。



【2】病気・ウイルスによる被害


植物に発生する主な病気・ウイルス


・うどんこ病

葉に白色・粉状の不整形な斑紋を形成する。葉の黄変や波打ち、小黒粒点を形成する場合もある。


・すす病

葉に褐色の斑点を生じ、のちに拡大して葉枯れ状態を起こす。虫の排せつ物が原因となったり、雨の飛沫により伝搬する。


・炭そ病

灰褐色や暗赤褐色の病斑ができ、葉枯れ症状を起こす。強風で葉が傷んだり害虫による食害痕などから広がる場合もある。


・軟腐病

根が褐変・腐敗する。茎葉全体の生育不良となり、のちに落葉や枯死を引き起こす。


・モザイク病

ウイルスによるもの。アブラムシ類によって伝搬され、新葉全体に葉色がまだらになるモザイク症状を引き起こす。生育不良や縮れ、波打ちなどの奇形になり、重症化すると葉や花が小型化する。


など。


これらの病気の原因として多いのが

・害虫の排せつ物により発生。

・通気が悪い。

・水はけが悪い土壌。

・病気の植物に隣接していることで感染。

・汚染された土壌が雨の跳ね返りで樹木に飛沫し感染。

など。


他の植物に影響・感染させてしまう病気やウイルスの場合は、早急に対処しなければならなかったり治療が困難なものもあります。



【3】人的要因


植物を大切に管理していても知らぬうちに植物には適さない環境で育てていることもあります。そのような観葉植物の元気がなくなる人的要因をいくつかピックアップします。


・植え替えによるダメージ

植え替え時に根に傷をつけてしまったり、植え替え時期を間違えている、土の性質が合っていない等により植え替え後に体調を崩しやすくなってしまいます。植物ごとに植え替え時期を確認し、適切な植え替えを心がけましょう。


・コンクリートの熱によるダメージ

現在の住宅の外構では、庭や土の部分を残さずコンクリートや砂利を敷きつめるつくりが多いです。日光浴にと外に出した時に、コンクリートによる照り返しで葉焼けを引き起こしたり、鉢の内部の温度上昇により根を傷めてしまう場合もあります。特に夏場は時間帯に気を付け、遮光ネットを使用したり二重鉢にするなどして工夫しましょう。


・寒暖差のダメージ

近年、気候変動が激しく猛暑日が続いたかと思えば、一気に気温が下がり体調を崩しやすくなってしまいます。植物も激しい寒暖差で体調を崩しやすくなります。窓際に置いてある鉢や、簡易ビニールで寒さ対策をしている温室では気温差が出やすいので置場を変えたり日中は換気をするなど注意しましょう。


・液体肥料の挿しっぱなし

「薬が毒に成り、毒が薬になる」ということわざにもあるように、元気にさせるための肥料も使い方によっては植物にダメージを与えてしまう場合があります。

市販でよく売られている土に挿すだけで簡単に与えられる液体肥料ですが、このことにより肥料焼けを起こす症例がとても多いです。挿しっぱなしにするのではなく、適切な量を与えるようにしてください。



今回は植物の元気がない原因についてまとめてみました。

みなさんが育てている植物の状態はどうでしょうか?

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